メルセデスを通じた環境問題提言の書、なのか?
目を引くタイトルだったので、気にしていましたが、やっと読みました。1クルマ・ユーザとしての観点から見ると「クルマ」の話の体裁をした「環境問題」「人間中心主義の復権」をどのように実現するか、という提言の本と理解しました。著者の膨大で丁寧な取材で、ユーザにとって、生活者にとって、企業人にとっての3つの視点で分析しています。当然比較されるのは、日本のクルマメーカ、クルマ社会です。全体を通低しているのは、「次世代のビジネスモデルは、何をどう考えて構築するべきなのか」ということと感じました。ちょっとタイトルで期待していた内容(ライフスタイルの本かと思いました)と違って、硬くて重い内容(いい意味ですが)だったので、満点にはしませんでした。
ちょっと気になって、、
本来のレビューから外れてしまうのですが、永年の経験から気になったレビューがありましたので、その点お許しください。
左ハンドルが危険であり、6リッターが環境に不適切というご指摘は失礼ながら認識不足なのです。
左ハンドルは慣れると非常に便利で、意外な事に無理な追い越しをしなくなり、歩道の人に道を聞いたり、
並んだ車の運転者ともコミュニケーションが取れてよろしいのです。
言わば能動的安全性という認識を持つ事が出来ます。
駐車時にも多少スペースには悩みますが左の後方確認が容易、
しかも歩道側から降りるので危険は少なく、普通に駐車できます。
(右ハンドルでも上手な人はピッタリ寄せず余裕を残します)
慣れれば便利な事が多いのです。
危険というのは思い込みではないでしょうか?余談ですが海外で運転する時も迷いが少ないのです。
サッカーでも野球でも熟練すると左でも右でもという使い手がおりますが、車も同じです。
6リッター車は無駄にガソリンを使いそうな気がしますが、それはフルにスピードを上げて走ればのはなし、
むしろ余裕ある運転をすれば回転数を上げずに走りが出来るので、より経済的な部分もあります。
2Lの車で6Lの走りをすればエンジンを大きく吹かさなければならないという事実です。
ですから単純に6リッター車は悪とは言えないのです。
いいことも書いてあるのですが……
日本のメーカーがどれだけ人命を軽視しているか、環境をないがしろにしているか……。筆者達の言っていることは正しいと思う。 しかしながら、筆者達がこれほどまでにベンツだけを賞賛する意図が何なのかが全く理解できなかった。筆者達は、「終章」において「ベンツ一色という“不平等な”取り上げ方をした」理由として、「ベンツの先見力と実践が、紛れもなく優れたものである」ことなど、三つの理由を挙げているが、私には、ベンツを賞賛するあまり、他メーカーに対する調査や検証がなされていないだけではないかと思えてならない。 たとえば、文庫版の85ページに 1968年、メルセデスは、それまで二点式だったシートベルトを改善し、三点式のシートベルトを開発した。1973年以降は全モデルへの標準装備を行っている。この発明は、現在でも乗員保護システムの最も重要な位置を占めており、…… などとあるが、私の手元にあるボルボのパンフレットには 1958年 3点式シートベルト特許取得 1959年 3点式フロントシートベルトを装備 1967年 後席座席に3点式シートベルトを装備 とある。 人命を尊重するベンツが、日本国内では、左ハンドルのクルマを売っているし、環境意識が高いベンツが、小さなクルマに6リットルものエンジンを載せるいる。 筆者達が言うほど、一貫したメーカーなのだろうか。 私には、筆者達は単にベンツを礼賛するあまり、内容の客観性の確保をないがしろにしているのではないかと思うし、さらに、その結果、肝心のベンツ自体さえもありのままに見られていないのではないという疑念を最後まで払拭することができなかった。 安全や環境といった人間にとって大切なことが分かりやすくまとめられているのに、ビジネス誌の企業記事風の安っぽい情緒的な書き方が、内容の信頼性を損なっているように思えて、残念である。
メルセデス・ベンツの環境問題への取り組みがわかります
・メルセデス・ベンツ車のメカや車紹介の本ではありません。 ・メルセデス・ベンツが取り組む安全、環境問題に焦点をあてた内容です。 ・メルセデス・ベンツ社の安全、環境への取り組みがよくわかります。 ・各種データは1994年刊行当時のものです。
阪急コミュニケーションズ
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