金融工学20年〜20世紀エンジニアの冒険



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金融工学20年〜20世紀エンジニアの冒険
金融工学20年〜20世紀エンジニアの冒険

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読み物として面白い。

著者は非常に面白い文章を書く。つい、ニヤリとさせられる。しかも学者としてのキャリアも長いので、斯界の重鎮なのだろう、そのせいか、この本には実名入りのエピソードが多い。こういう本は若い人には書けない。
生き方を学ぶ、若い研究者のために

 古典派経済学者として有名なアダムスミスは、『新しいことをした人は他から来た』と語っている。
 金融工学(ファイナンシャルエンジニアリング)は、金融と工学という、それ以前、常識的には決して結びつくこと無かった、金融論と工学を統合した新しい学問体系である。スミスのいうように金融工学は、金融を専門にする以外の人々によってつくりあげられたのだ。
 金融工学という未踏の先端領域に挑んだ多くの人が日本にもいたわけであるが、「金融工学20年」の著者もまさに「他から」来た人であった。
 それだけに、従来から金融やその基礎をなす経済学者、実学としての金融工学を実践するべき伝統的な文系人間が支配する金融界からの反発があったのは当然のことである。もっと深刻であったのは、著者の属する工学分野からも支持ががなかっばかりでなく、後ろからも玉が飛んできたような状態であったのだ。
 そうした、苦闘の末に、日本に金融工学の種をうえ、芽ばえをみてさらに、今日あるような確固とした大樹を得るまでに育て上げた、著者の困難な戦いをあますことなくつたえ、かつそれにかかわった著者の自伝ともいうべきものがこの本である。
 日本における金融工学の20年を振り返るための良書であるとともに、それだけでなく、若い研究者にとっては、「学者の生き方とは」何であるかを学ぶための、数少ない本であるのではないだろうか?
エンジニアは、偉いのか?

 大変面白い本だが、難点が一つ。余りにエンジニアを持ち上げすぎていて、経済学者や証券業者、銀行等他分野の人の事を悪く書きすぎている気がする。世の中は、技術屋が引っ張っているんだという著者の自負が、余りに強く出すぎているように感じた。エンジニアと言われる人たちの立派さは認めるが、彼らだけが偉いのか?疑問に感じた。
回想録と日本での金融工学の歩み

日本では個人の研究履歴と研究分野の解説を織り交ぜた解説は少ないものです。本書は、著者の研究生活と研究分野への挑戦、さまざまな障害との折り合い、駆け引きなどを、あまり実名を隠さず、実際に行われたであろう具体的な会話も紹介しています。
もう少し、当時の社会的な様子や日付を具体的に書いてくだされば、より便利な資料になったとおもいます。また、著者の学生生活から留学時代から最初の就職、東工大への遺跡までに渡る遍歴をもっともっと詳しく書いて欲しかったです。本書の3倍くらいの量が必要ですね。
起業・幸せな成功を目指す方の必読書

友人から「すごい本が出た」と聞いて、すぐにイギリスへ取り寄せ、あっという間に読み終えてしまった。本の題名からは金融工学の現代史くらいのイメージしか持たなかったが、驚くべき内容に感動、いや感謝。まさに楽しく読める成功の話なのである。しかもノンフィクション! キーワード、気づきを羅列すると

自分の大好きで得意な分野(オペレーションズリサーチ)を極める
若い頃のつらい(と著者が思っていた)経験が、人生後半で生きる
至る所にシンクロニシティ
既存組織・経済学者という逆風(成功の前兆)
時代の波に乗った新分野開拓(計算機技術の発展、アメリカ資本主義の世界制覇)
異なる2分野に同時に取り組み新分野開拓(ビジネス、マーケティングにも応用化)
情報は開示する(分かち合う)
弟子(部下)は、ほめて育てる
などなど

という感じです。メンターが不在という点が他の成功本と違う点でしょうか。(本がメンター?)金融工学の現代史と一つの分野で大御所になるエッセンスが同時に学べる良本が非常に安い!皆様にも是非ご一読をお勧め致します。



東洋経済新報社
役に立つ一次式―整数計画法「気まぐれな王女」の50年
21世紀のOR―「最適化の時代」の旗手
金融技術革命未だ成らず
金融工学者フィッシャー・ブラック
物理学者、ウォール街を往く。―クオンツへの転進